ほとんどの人にとって無用なケータイ ストラップ。 iPhone を最右翼として、 最近の (海外製) スマホのほとんど (全て?) にはストラップを付ける穴 (ストラップ ホール) がない。 しかしながら (私を含めて) ストラップが必要と思う人にとっては、 ストラップが付けられないケータイは使う気がしない。 私が使うストラップは、 腰に付けたまま電話できる長いタイプ。 日本ではあまり見かけないので香港でまとめ買いした。 一本約 80円。 常に腰と結び付けたままなので、 ケータイをどこかへ置き忘れるということがないし、 頭の高さからケータイを落下させても、 ストラップが最大限に伸びたとき地面に激突しないような長さのものを使っている。
同じように考える人が少なくないようで、 ストラップ ホールが無いケータイに、 なんとかストラップを付けようと模索する WWW ページが沢山見つかる。 nexus 5 においても、 早速ストラップを付けた人がいるようだ。
しかし、 nexus 5 の裏蓋と nexus 5 本体との間には隙間がほとんどなく、 このページで解説されているようにストラップの紐 (直径 0.7mm くらいある) を間に挟むのは少々無理がある。 裏蓋には NFC や Qi (チー) などのアンテナがあり、 本体と裏蓋が密着していないとアンテナとの接触が不良になる恐れがある。
そこで、 nexus 5 の機能には極力影響を与えず、 もちろん nexus 5 を傷付けずに、 ストラップを付ける方法を考えてみた。
幸い、 nexus 5 の下部には、 スピーカーとマイク用の穴 (直径約 0.8mm) が、 左右にそれぞれ 16個づつある。 しかもスピーカー穴の内部には、 スピーカーとの間に直径 0.5mm 程度の糸なら無理無く通せる空間がある。 内部がギッシリ詰まっている nexus 5 において、 この空間は例外的な存在。 そこで、 太さ約 0.52mm の 10号テグス (ナイロン ライン) をスピーカー穴に通してみた。↓
写真 ↑ の LG-D820 と書いてある部分に、 スピーカーが入る。 写真では見にくいが、 スピーカー穴の裏側の周囲にはクッションがあり、 テグスはスピーカーとは接触しない。 もちろん、 16個あるスピーカ穴のうち 2個をテグスで塞いでしまっているので、 そのぶん音量は小さくなると思われるが、 その差は (少なくとも私には) 体感できない。
ナイロン糸が釣り糸に使用される以前は、テグスサンというヤママユガに近い蛾の幼虫の絹糸腺から作ったテグスや、スガ糸(絹)などが使用された。
釣り糸の販売は、江戸中期に徳島の漁師が薬剤を縛る半透明の紐を見て「これを使えば魚はいくらでも釣れる。」と言ったのをきっかけに大阪の船場にある薬問屋だった「広田屋」がテグス商としてスタートさせたのが始まりである。釣糸 歴史 から引用
穴周囲の筐体の強度が不明なので、 テグスに強い荷重をかけると筐体が変形あるいは損傷する可能性も否定できない。 私の場合、 ストラップに力が加わるのはケータイを落下させた場合などに限られるので問題無いと判断したが、 ストラップの使い方によっては問題になるケースもあるかもしれない。
ちなみに、 内部には LG-D820 (北米向けモデル) と書いてあるが、 この nexus 5 は LG-D821 (その他地域向けモデル)。 EMOBILE が 39,800円で売っていた nexus 5 を、 20,000円引 (GL06P とセット割) で購入した。
私は常々、 スマホの画面の最適サイズは 6インチだと思ってる (Galaxy Mega 5.8 Duos GT-I9152 を愛用している) のだけど、 google が nexus 6 を出さないのは、 デッカードに退治されてしまうからだろうか?
スピーカー/マイク モジュールを元に戻し、↓
裏蓋を嵌め込んで完成。 テグスを輪にするため、 釣り糸の結び方1 を参照した。
何度も裏蓋を開け閉めしていたら、 1分もかからず簡単に開けられるようになったが、 最初は力の加減が分からず大変。 スピーカー/マイク モジュール ↑ の両端に両面テープが貼ってあり、 裏蓋がくっついているので、慎重に剥がす。 nexus 5 に傷をつけないように、 写真 ↓ にあるようなヘラ (赤色 2本) を用いる。
青色のドライバー (+) は、 スピーカー/マイク モジュールを留めているネジ 4本を外すために使用。