2012年2月にシンガポールで買ったプリペイド SIM カード →
当時シンガポールでは LTE (4G) サービスが始まっていなかったが、
その後 2013年に SingTel と M1 は、
プリペイドでも LTE が使えるようになった。
ところが、
この SingTel の古い 3G プリペイド SIM カードでは
LTE を利用することができず、
4G プリペイド SIM へアップグレードする必要がある。
もちろん、 わざわざアップグレードしなくても、 コンビニ等で新規に 4G プリペイド SIM カードを買えばよいのだが、 私の場合この古い 3G プリペイド SIM カードの残高が S$140 (約 12,000円) ほどあったのと、 この SIM の番号へ日本から電話連絡してもらう予定があったのとで、 古い SIM を使い続ける必要があった。
元々 S$28 のプリペイド SIM なのに、 なぜ S$140 も残高があるかというと、 この SIM をはじめほとんどのプリペイド SIM は、 一定期間以上チャージしないと無効になってしまうから。 この SIM の場合 S$20 チャージすると、 その時点から 180日間有効なので、 半年ごとに S$20 チャージし続けると、 5回チャージする (計 S$100) ことで、 購入から 2年半以上経った現在でも (同じ電話番号のままで) 使い続けることができている。
街中 (というかショッピングモール内) を歩いていて見かけた SingTel shop で、 4G SIM へのアップグレードの方法を店員に尋ねたら、 アップグレードは、 SingTel shop ComCentre (31 Exeter Road) でのみ可能とのこと。 Google Maps で調べると、 MRT (地下鉄) の Somerset 駅 (NS23) の南側に聳え立つ ComCentre (SingTel の本社ビル) の隣らしい。 近くなので行ってみた。
店内に入ると、 順番を待つ客でごった返していた。 (順番待ちの) 発券機があったので画面にタッチすると、 「Enter your NRIC/FIN」 と表示され、 番号を入力しないと先に進めない。 たかが順番待ちに、 NRIC (National Registration Identity Card) や FIN (Foreign Identification Number) を入力させるとは、 さすが管理国家 (>_<)。 もちろん一観光客 (ビザ無し) である私はどちらも持っていない。
通りがかったスタッフに 「4G SIM へアップグレードしたいんだけど?」 と (もちろん英語で) 聞くと、 「今日は特別な日 (たまたまこの日は Deepavali というヒンドゥー教のお正月) だから激混みで 2時間待ちだけどそれでもいいのか?」 と脅される。 待つなら発券機で番号札を取れと言うので、 「私は resident じゃないので NRIC を持ってない」 と言うと、 ポストペイ SIM かプリペイド SIM か聞いてきて、 「プリペイド SIM なら、向こうの Cashier へ行け」 と言われた。
へ? Cashier ? 順番待ちせずにアップグレードできるということなのかなぁ? Cashier って、 ケータイケースとかの、 お金を出すだけですぐ買えるような単純なものを買うところのように見えるんだけど... (後ろにケータイケースとか並べてるし)
Cashier 前に並んでいる人たちは、 ケータイ用のアクセサリ等を買うために並んでいるか、 あるいは既に相談カウンターで手続きが済んでいて、 お金を払う最終段階で Cashier に並んでいるように見える。 Cashier でアップグレードの手続きができるとは、 ちょっと信じがたい... それに、 Cashier には 10人ぐらい並んでいて、 Cashier といえどそこそこ待つ必要があるように見える (実際 10分かかった)。 待った挙げ句、 やっぱり番号札を取って順番を待てという結末になったら嫌だなぁと思いつつ、 ダメ元で並んでみた。
で、 順番が回ってきて、 Cashier のレジ係に 「4G へアップグレードしたいんだけど...」 と伝えると、 レジ係がメモ紙を出して、 「ケータイの電話番号を書け」 と言う。 お、 本当にここでアップグレードできるのか? いま使ってる 3G SIM の 8桁の電話番号を渡された紙に書くと、 レジ係が 「Mr. Hiroaki Sengoku, パスポートはいま持ってるか?」 と聞く。
う、 プリペイド SIM の電話番号だけで名前が分かるのか! と驚いたけど、 よく考えたら SIM を買ったとき (2012年) にパスポートを提示したのだから当たり前。 でも、 レジ係が簡単に SIM 使用者の身元を照会できてしまうのはいかがなものか? もし私が (間違えたフリして) 他人の番号を書いたら、 使用者の名前を聞けてしまう? 管理国家とはこういうことなのか?
パスポートを見せると、 「S$38 をチャージする形になるが構わないか?」 と聞かれた。 つまり、 いま S$38 (約 3200円) を払う必要があるが、 それはプリペイド SIM にチャージされ、 通話やデータ通信する料金として使うことができて、 アップグレード自体は無料ということ。 「もちろん」 と答えて、 S$38 を (クレジットカードで) 支払う。 すると、 間髪をいれず手元の Nexus5 (3G SIM が入ってる) に、 チャージ完了を知らせる SMS が届く:
From: 74445
Date: 2014-10-22 13:32
You have successfully topped up $38.00. New MAIN bal: $152.32, Expiry: 20/04/2015.Visit www.singtel.com/hi (no data charges!) or dial *363 to buy data plans or transfer airtime locally/overseas via hi!Share using your MAIN account bal.
新しい 4G SIM の代金として払った S$38 なのに、 アップグレードする前の古い 3G SIM に S$38 がチャージされるのは、 ちょっと変な感じ。
そして遂に、 新しい 4G プリペイド SIM カードをゲット。 Cashier の順番が回ってきてからここまで 3分もたっていない。 街中で新規に S$38 のプリペイド SIM を買うのとほとんど同じ。 古い 3G SIM の残高と電話番号を引き継げる。 新しい SIM はケータイ網に登録されるまで 15分ほどかかるとのこと。
店内の椅子に腰掛けて、 Nexus5 から古い 3G SIM を取り出す。 そして、 いま買ったばかりの 4G SIM を入れると、 まだ登録が済んでいないらしく圏外表示。 15分待ってもアンテナ表示が立たないので、 Nexus5 を再起動したらアンテナと 「LTE」 の文字が表示された。 ちなみに古い 3G SIM の返却は求められなかったし、 Cashier では Nexus5 に入れたままだったので提示すらしていない。
シンガポールは、 一人 3枚までしかプリペイド SIM を持てず、 一つのパスポートで 3枚のプリペイド SIM を買ってしまうと、 たとえ紛失したとしても 3枚の SIM が有効である限り、 それ以上 SIM を買うことはできないと聞く。 しかしながら、 4G へのアップグレードの際に古い SIM を持参する必要が無かったことを考えると、 例えば SIM のサイズを nano に変更するなどの理由があれば (無くても?)、 新しい SIM を 3枚制限の枠内で発行してもらうことが可能なのではないか? 紛失して有効期限満了まで待てない時など、 試してみる価値はありそう。
なお、 新しい 4G プリペイド SIM カード表面に、 「FREE 1GB DATA」 と書いてある通り、 7日間 1GB までのデータ通信が無料になるが、 私の場合は古い 3G SIM において既に 「7-Day $25 Ultimate 14GB Plan」 を購入済みだったので、 この 「FREE 1GB DATA」 は使われることなく無駄になってしまった (1週間以内の短期滞在なので)。 「7-Day $25 Ultimate 14GB Plan」 の 7日間が過ぎるか、 あるいは 14GB を使いきれば、 「FREE 1GB DATA」 も使えるのだろう。